SFR-Mesh 経由のトーカーエイリアス・GPS 位置の中継開始

2026年11月4日より、サーバー内部の機構を改良し、ユーザーの無線機から送信される音声ストリームに重畳されているトーカーエイリアス(コールサイン情報)および GPS 座標データを、Mesh セッション経由でもそのまま転送できるようになりました。

この改良により、ETSI 規格に準拠した DMR 業務無線機で音声に重畳されている GPS 情報を、そのままネットワーク越しに転送し、接続先の端末で受信・表示できます。また、一部のアマチュア無線向け DMR 無線機で採用されている Talker Alias(トーカーエイリアス)情報も、同様に重畳したまま転送できるようになりました。

なお、今回の音声ストリームに重畳されている GPS 情報は、デジタル APRS 等の情報とは異なり、一般的な DMR 業務無線機で標準的に採用されている方式です。


改版の内容

Mesh 経由の交信で、無線機が送出したトーカーエイリアス(コールサイン等の文字)と GPS 位置を、相手局まで中継。

  • 改版前:Mesh 経由ではトーカーエイリアス・GPS 位置とも相手局に未着
  • 改版後:相手局の HS を経由して、相手局の無線機へ送出

ユーザーの操作

  • 局・HS 側の作業:不要
  • 無線機側:トーカーエイリアス・GPS 位置の送出設定が有効であること。設定方法は機種ごとに異なるため、無線機の取扱説明書で確認

表示について

  • 表示は送信の頭ではなく、送信開始から数秒後
  • 短い送信(2 秒前後)では表示されない場合あり
  • 音声・TG・送り元 ID の扱いは従来どおり。音声の遅延なし
  • ローカル TG(Mesh を通らない交信)は従来どおり

表示が送信開始から数秒後になる理由

トーカーエイリアスは 1 回に運べる量が少ないため、文字を複数のブロックに分割して繰返し送出。例として「7K2LGO」(6 文字)の場合、「ヘッダ(3 文字)+ブロック 1(3 文字)」の 2 つに分割。両方の受信で表示完成。


参考

トーカーエイリアス(Talker Alias)とは

2016 年に ETSI の DMR 規格(ETSI TS 102 361-2)に加わった機能。送信者の名前やコールサインを文字で相手に送る仕組み。

  • 無線機は、音声の B〜E バーストの埋込 LC(Link Control)に、TG の情報と交互にトーカーエイリアスを入れて送出
  • 受信側の無線機の連絡先(Contacts)に登録が無い局でも、コールサインや名称を文字情報として表示

この機能は、BelFone BF-TD588UV-JA、AT-D578UV Plus、AT-D890UV等に搭載されています。

 

規格

ETSI TS 102 361-2 V2.3.1(2016-02)「Digital Mobile Radio (DMR) Systems; Part 2: DMR voice and generic services and facilities」

項目 節(ページ) FLCO(2 進) FLCO(10 進) SFR-Mesh
通話中の位置情報(Inband positioning data service) 5.4.2(p.52) — — —
通話中のトーカーエイリアス(Inband talker alias data service) 5.4.3(p.52) — — —
GPS Info LC PDU 7.1.1.3(p.71) 001000 8 中継
Talker Alias header LC PDU 7.1.1.4(p.72) 000100 4 中継
Talker Alias block LC PDU(blk1〜3) 7.1.1.5(p.72) 000101・000110・000111 5・6・7 中継